PCR検査の実施体制は拡充すべきなのか?

今日はPCR検査について思っていることをひとつ。

 

(私は医療の専門家でも何でもないですが、現段階で知り得た情報を元に話を組み立てています。そのため、一素人の勝手な意見だと思ってお読みください。また、もし間違い等がございましたらご指摘いただけると幸いに存じます)

 

もっとPCR検査をしろと言って怒っている人があまりにも多い。それも専門家、素人問わず。

 

なぜそこまで検査しろと言うのか、私は理解ができませんでした。

 

だって、新型コロナウイルスに対する治療法は確立されていないのです(現状は対症療法しか存在しない)。つまり、病名が確定したところで必ずお医者さんが助けてくれる保障はないのです。そんな病名をわざわざ確定させたところで、何の意味があるのか。

 

また自力で病院に行ける程度の症状であるならば、入院させてもらえたとしても、最近有効かもしれないとされるアビガンやレムデシビルといった薬の投与もされないはずです(副作用の詳細が判明しておらず危険性が高いため)。得られるのは、医者がすぐに来てくれるというだけの生命の保障がない安心感だけです(個人的にはそのためだけに医療従事者の方々のキャパシティーを奪うのは嫌です)。

 

入院して対症療法しかできないのであれば、下手に病院に行って体力を減らすよりも自宅で大人しく療養した方が治りそうな気もします。

 

新型コロナウイルスに感染して退院した人も多く不治の病ではないですが、入院しようがしまいが、もはや今は自分の免疫力を信じるしかないのです。

 

さらに、PCR検査の精度は100%には遠く及びません(そのため退院には2回の陰性を必要としているのだと思います。それでも陽性患者が見逃される可能性はあると思いますが)。実際陰性という結果が出た方が亡くなられた後に陽性が判明するというニュースも耳にしました。

 

これを逆に言うと、偽陽性によって感染していないのに新型コロナウイルスが蔓延している病棟に送り込まれる可能性だってあるわけです。

 

それであるならば、わざわざ新型コロナウイルスに感染しているかどうか調べにいくのが馬鹿らしいと思ってしまいます(普通の風邪なのに、それで免疫が落ちた状態で検査を受けるために病院等に行き新型コロナウイルスをもらう可能性だってありますし)。

 

また、「これは新型コロナウイルスだろう」と思って陰性という結果が出たならば、それで安心して家に帰れるのでしょうか。それで症状が治まれば平然と街を出歩けるのでしょうか。決して偽陰性でないという保障はありません。

 

(PCR検査の偽陰性偽陽性について参考)

https://www.gohongi-clinic.com/k_blog/3873/#PCR

 

他にも「感染拡大を防ぐために」という理由でPCR検査を増やせと主張する方がおられますが、この理屈も私は懐疑的です。

 

無症状の人は(普通は)検査を受けようとしないため、仮にその人が新型コロナウイルスに感染していたとしても行動を制限することはできません。つまりウイルスの拡散が止められないことを意味します(だから自粛要請が出されていると思うのですが)。

 

風邪症状のある人(軽症者)は先ほどの理由でわざわざ病院に行くことが逆に感染リスクを高めます。

 

自力で動けない人(重症者)はもはや救急車で運ばれるしかないので、他人に感染を広げるとすれば家族ないしは医療従事者です。これは自粛が徹底されても防げない部分です。

 

また(あり得ない話ですが)国民全員がPCR検査を受けれたとしても、偽陰性偽陽性の可能性が少なくないのならば、これも感染リスクを減らすことにはつながらないと考えます。逆に人の動きを増やすことにもつながります。

 

(他にも、検査する人たちの安全が担保されていないのではないかという疑念もありましたが)大きくこれらの理由から、なぜそこまで検査を受けたがるのか、検査体制を拡充させたがるのか理解ができませんでした。

 

ただ、1つだけ検査数を増やせという理由で納得できるものがありました。

 

それは、新型コロナウイルスの流行がひとまず終息しているかどうかを調べるため、というものです。

 

100%の精度ではないといえ、検査数が一定であるならば、前日までの感染者数と比較すれば感染拡大が広がっているのか収まっているのかは判断できます。

 

しかし、陽性者数が減っていても検査数とあまり変わらない数いる状態、つまり陽性率が高い状態というのは、単純に検査数が足りていないから陽性者が減っている(ように見える)だけと考えられます。

 

そのため、緊急事態宣言を適切に解除するためには検査数を増やした上で陽性者数を見ないといけないのです。

 

この理由は納得できましたし、今は検査体制を拡充する必要があるとは思っています。

 

しかし、未だに疑問なのは、PCR検査が受けられていれば重症化しなかったはずだ!だから検査を実施数を増やすべきだ!という主張です。

 

これは本当に正しいと思いますか?治療法がないというのにどうやって重症化するのを防げると思うのですか??

 

医者は神様ではありません。医療は進歩しているとはいえ何でも治せるわけではありませんし、医療関係者の方々は日々救えなかった患者にも頭を悩ませているはずです。

 

だからこそ「検査をしろ!」と必要以上に医療現場にプレッシャーをかけるのではなく、ぜひとも冷静な頭で判断していただきたいと思います。

 

私たち素人が医療現場に対してできるのは文句を言うことではなく、自分の身体を強くして、なるべく外出しないようにして感染リスクを減らすことです。

 

ほとんど最後の数文が言いたいことの本質だった気がしますが、改めて書き終えるとなんだかスッキリしました。それではこの辺りで失礼します。