人工妊娠中絶は何がまずいのか

テレビなどにも出演している超優秀な某大生が中絶させた云々の話が少し前ポッと出てましたよね(あんまり話題になってないように思えましたが)。

 

そもそも、中絶は何が問題なんでしょうか。

 

個人的には、胎児の命を奪ってしまうといった倫理的な問題はほぼないと考えています。

 

それは、胎児の頃に自我があるかというと、そんな人はほぼ皆無だと思うからです。

 

僕は母のお腹の中にいたときの記憶はありません(あるかもしれませんが、思い出せません)。もしその時に仮に母が中絶していたとしても、僕自身に自我も何もなければこの世に存在したかどうかもわからずに一生を終えていたでしょう。

 

そこに人権だの倫理だのを考えようとするのは、いささか過剰のようにも思えてしまいます※1。

 

また、出生前診断ダウン症などと診断された場合にも、親は中絶するかどうか医師に問われます。障害があることがわかっているなら、それを回避する選択も可能だということですね。

 

最近よく「親の都合で産んだのだから子供の責任をもつのは当然」という言葉を聞くのですが※2、そんなことを言われるなら「親の都合で堕ろす」というのも正当化されないといけないと不公平だと思います。

 

立派に障害をもつお子さんを育てている親御さんもおられますが、やはり苦労も多く、親が亡くなった後はきょうだいが面倒を見なくてはならず、婚約が破談したりして人生がめちゃくちゃになったという話も残念ながら聞いたことがあります。

 

そんな中で「倫理的に反してるから」と第三者が口を挟んで選択を強制させることは良くないと思います。

 

以上の理由から、倫理的には問題はないのではないかというのが僕の立場です。

 

ですが、中絶の是非を問うポイントというのは別のところにもあります。

 

それは何より、母体である女性の身体的・精神的負担です。

 

中絶がどのようにして行われるかは次に示すリンクをご覧ください。

人工妊娠中絶について教えてください。 – 日本産婦人科医会

 

これを読めば、健康なはずの母体に本来かけなくてもよい身体的負担をかけなければいけないことがわかります。場合によっては次の妊娠に悪影響も与えかねないとも聞くので、とてもそれを良いとは思えません。

 

また、倫理的な問題に戻ってしまうかもしれませんが、中絶を受けなければその授かった命は生まれてくるわけですから、女性が人ひとりを殺めてしまったという感情を抱かないとも限りません※3。これは、かなりの精神的ダメージになり得ます。

 

短いですが以上の理由で、軽率に中絶をしてはならないのだと僕は考えます。

 

きちんと避妊をして望まない妊娠を防ぐのはもちろんですが、不幸にも中絶を選ばなくて良いように祈るしかないなと思いました。

 

それでは。

 

※1中には胎児の頃の記憶があるという人もいるらしいので、言いきってしまうのは乱暴だと考える。

 

※2某省の元事務次官の息子も似たようなことをTwitterで申していた気がする。

 

※3もちろん、そんな気持ちを抱く必要はないと僕は考えるが、優しすぎるが故にそういう気持ちになる人もいるだろう。