新しく何かを知ったときの"アレ"

みなさんは「新しく何かを知ると、その知ったことが急に身の回りに溢れているように思える感覚」というものを味わったことはありませんか?

 

僕はよくこの現象が起きます。特に新たに知った曲がテレビ番組のBGMなどで使われてると「あ!この曲こんなとこにも使われてるんだ!」と急に思いはじめるんですよね。有名な洋楽とか結構使い回されてるやつもあると思うんですけど、その曲名を知ってからBGMとして聞くとやたら色んなところで使われているように感じてしまいがちです。

 

この現象、一般的じゃないんですかね。調べてみてもしっくりくる言葉が見つからないというか……。

 

そもそも検索ワードに困りました。「新しいこと 知ったとき よく見かける」とか入れたら自己啓発系の検索結果がたくさん出てきまして……。色々組み替えても自己啓発のやつばっかり出てきて、最終的には「新しいことを知るとそれがたくさんあるように思える」みたいに文でサーチかけてました(もはや検索ワードではなく検索センテンス)。

 

最初に出てきたのが「シンクロニシティ」なんですけど、これはあまりにも普遍的な概念過ぎると思うんですよ。心理学でお馴染みのユングさんが提唱した概念で、日本語では「共時性」とかって訳されるみたいです。Wikipediaの冒頭には「意味のある偶然の一致」とか「因果関係のない2つの事象が、類似性と近接性を持つこと」とかって書いてあったんですけどいまいちよくわからないですね。それに「知る」ことでその存在に「気付きやすくなる」のには因果関係はありそうですし。

 

次に出てきた「カラーバス効果」は結構近いんですけど、その言葉自体の出自が怪しいみたいなんですね。これ英語のcolor(色)とbath(入浴)らしいんですけど、日本の本が元ネタではないかという話もあるんですね(詳しくは→インターネットで偉くなった「カラーバス効果」 - いろはに要検討)。

 

「カラーバス効果」の意味としては「注意を向けているものにより注意を向けてしまう」らしく、なんだか当たり前のことに名前をつけたみたいになってますね。これもなんだか普遍的な概念過ぎる気がします。

 

あと「カラーバス効果」に関係して「引き寄せの法則」とかってのも出てきたんですけど、これは生存バイアスかかりまくりの怪しい話かつ全然今回の現象に関係ないので無視しました(気になる方は調べてみてください)。

 

まあ出自がどうであれ「カラーバス効果」がまさに「新しいことを知ったときの"アレ"」を表してくれてるなら積極的に使ってやろうと思ってたんですけど、どうやらそうでもなく「効率的な情報の取捨選択」とかそういうのに生かせる性質みたいに扱われてるっぽいので、こいつもこの現象を形容しうるには足りないなあという結論に至りました。

 

結果、心理学を研究してる方々にこの現象の存在証明をして欲しいなあという気持ちになりました。今なら現象に名前をつける権利もあると思いますよ(???)

 

でも、どんな実験をしたら示せるんでしょうね?「奇妙な形の物体が描かれた絵で間違い探しして、その物体が何であるかを説明されたグループとされてないグループを作って再び同様の間違い探しをしてもらい正解率の変化を調べる」とか「ある複数の曲が同じ割合で使われている動画を2本用意して、使われている曲の中で被験者の知らない曲の名前やアーティストを教えた後と前でその変化を追う」とかすればこの現象の存在を立証できないですかね?専門外なのでよくわからないですけど。

 

もし「この現象すでに名前あるよ」というのをご存知の方がいればご教授頂けると幸いです。